受診に至った背景としては、
・ケガ予防が個人任せで体制がない
・我慢して痛みが出て検診に行っている
・長期離脱者を出さない
子ども達が野球を長く楽しんでいくためにも、指導者と保護者がしっかり学び、予防しながらケガを早期発見できることで、重症化を未然に防ぎ、ケガで挫折する子どもを出さないことを目的としています。
NPO法人団体による地域貢献の一環として、痛みで困っている方のお役に立ちたいとの思いで、
この活動に力を入れていらっしゃるとのことです。
1人1人エコーを使った肘検診、メディカルチェック、ストレッチ法のレクチャーなど
充実した内容で、実施いただきました。
■病院へ入る前のお約束
・礼に始まり礼に終わる、しっかり挨拶をすること
子ども達がアンケートを記入している間に、指導者と保護者に野球肘について、検診の必要性について院長の松岡信秀先生より、映像を使いながらの分かりやすいお話がありました。(約20分)
■1人ずつ音波検査(エコー)
超可動域をチェックして、エコー検査。
数カ所を念入りに確認していくので、1人約3~5分かかりますが、全員細かく診ていただきました。
数名、以前に痛みを経験しているので、どこに痛みがでたのか、今は大丈夫なのか、問診をしながら子どもも一緒に画面を見ながら確認していきました。
指導者、保護者も一緒に聞いて、不安な事などは質問をして、丁寧にお答えくださり、痛みがでた場合の投球制限などについても詳しく聞きました。
■肘への負担なく投球を行うための投球方法と土台(下半身)作りのストレッチ
■直径10cmの段ボールめんこ2枚使った真下投げ『体の回転方法を身につける』
・軸足をまっすぐ出して、しっかり体重をかける、的を決める(ゆっくりめんこを一枚落とす)
・投げる手を伸ばした反対の手に沿わせながら頭の後ろまでもってきて、的に向かって投げる
・投げ終わったあと→肩・背中が見えるくらい回転させる、
右投げの場合は右手が左の肩甲骨へ触るイメージでしっかり振り切る(脱力)
★何度か繰り返しただけで、足が疲れた~となります。
これが足をしっかり使った投球方法へと繋がり、肘への負担が軽減されるとのこと。
いざ、実践!!
実際やるとなかなかうまくいきません。ふらふらしたり、、めんこがあちこちへ、、
軸足の膝は床にたいしてまっすぐになるように。
ななめになると、ぐらついたり力が入らないので気をつける。
何度か繰り返し、コツを掴んできた様子。
■練習・試合前におすすめの動的ストレッチ
写真のような体制をとり、前後・左右に軸足を中心に体をゆっくり回転させます。
練習前にほぐすことで可動域が広がり、体の動きがよくなるとのこと。
■投球前におすすめなストレッチ
手を胸の前で合わせて、胸を張って、手のひらをしっかり返すことが大切!
ゆっくり動かして肩甲骨が動いているのを意識する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初期段階では症状がなく、痛みが出現した時には手術加療が必要だったり、野球ができなくなるだけでなく、日常生活にも支障がでてしまう可能性もあります。
骨がぶつかって起こる外側障害で、痛みがでると進行していることから、早期発見早期治療が必要。
軟骨が骨にかわる中学2年生以降であれば発症の心配はなくなりますが、それまでは繰り返すことはあるそうなので、痛みがあるときには病院受診をして、年に1回の肘検診をおすすめいたします。
セルフチェックは毎日。腕がまっすぐ伸びるかどうか、同じだけ屈曲できるか、片方だけ曲がりにくいなどないか、親子で確認していくと初期段階で気づくことができます。
現在、小中学生で野球をしている選手の60%は何らかの肘の痛みを有しており、30~40%は実際に障害をきたしていると言われています。
内側肘障害(靱帯)がある場合は、中学・高校・大人になっても起こりうるので、病態の状況を把握しておく必要があります。
・肘への負担を考え、肘が下がりやすい遠投などは注意が必要
・土台となる下半身を強化する(走り込みやストレッチ)
・練習メニューを1人ずつに合わせる
など、指導者への注意事項なども聞くことができ、大変勉強になります。
野球だけではなく、ケガ予防についてもしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
※ホームページやSNS等への掲載の許可をとって投稿しております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【施設案内】
〒811-1345 福岡市南区向新町1丁目14-33 野多目まつおかクリニック 092-557-8050